逆らいと熱狂
銀座で 「ポーラX」'99 レオス・カラックス を鑑賞。 実はコレ初見なんですが、急に空き時間ができたのでやっと観ることができました~。
長尺だけど、魅入ってしまいました。なんか不思議な場所で、何が起きているのかわからないままなのに、人様の長々とした「妄想と混乱」なんか知る由もないのに。(ギヨーム・ドパルデューとしての脳内は気になるけど♪)
わたしもこの世界から脱したいと思わなかったことはないし、どこかわからない世界へ連れてってくれそうな誰かに惹かれるのもわからないわけじゃない。だから、そこで全てを棄てる決断なんかできないわたしには興味津々で主人公を見守ることにしました。
主人公は別世界での別人を演じてるつもりはなくても、悪魔的に誘われるように、本来肌に合わない水の中では生きられないように、別世界(そもそも“別”って言ってる)でアイデンティティを再構築し、未知の環境で過ごすというのは難易度高しというか、息さえしづらいんじゃないかな、と思った。 自分を揺るがす方へ進んでいるのは、謎を標的としてるとはいえ意図的。 そのままどんどん突っ込んでって自らを壊すまでは、一区切りつけられなくなってしまうような危険な賭け。
普通のバーのような店から鉄橋を渡ってヘンな建物へ向かうときの風は、相当な向かい風だったよね。 流される濁流の勢いは強く、赤い波に完全に飲まれてたしね。 今居る世界の中でのぼちぼちな道筋より、少しでも良い世界なんかあるのか?これでも今居る世界が最もマシなんじゃないのか?と結果論的に(映画の、じゃなく現実の)思ってしまうんだけど、10年前観てたらどうだろう。破滅を美しい勇気ある行為としてラストの暴挙をカタルシスをもって観るかもしれないなぁ。(そうコチラが受け取るのもイイだろうけど)
若者に人気のカルト小説を偽名を使って書いてたという彼は、そういう素質十分なのかな。象にとって人間は臭いんだという台詞があったけど、彼自身胡散臭くて「偽者」で、“何か”に狂信的に取り憑かれたい欲求が強いように感じたよ。
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